Eee PC 活用記(まえがき)

概要

 「A5ファイルサイズのモバイルノートPC」、いわゆる UMPC (Ultra Mobile PC) が何かと話題になる中で、遅ればせながら私も購入に踏み切りました。
 多くの人にとってコンピュータ1台買うことは、清水の舞台から飛び降りる覚悟がいるのではないかと思います。ガジェット好きで、コンピュータを生業にする私とて、その覚悟の大きさに変わりはありません。

 では、なぜ購入を決断したか。一言で言うなら、

「このジャンルの情報端末が個人レベルでのIT革命をもたらすのではないか」

という強い直感に突き動かされたのです。

 ここでは、購入の背景や導入作業、そして実際にどう活用していくかについて記録していこうと思います。

購入したモデル

 今回(2008/11/04に)購入した端末は、ASUS の Eee PC 900-X です。

 取って付けたような言い方ですが、私は2002年ごろ、ある事業に協力する中で、A5モバイル端末の開発を提案したことがあります。提案に確固たる理由はありませんでした。PCなんざ、何であれ「一番のスペック」があれば売れるだろうと思っていたのです。「A5 モバイル」は「(現実的な)一番『小さい』PC」であり、いつでもどこでも使えるメリットはあるだろうと踏んでいたのです。
 今回購入した Eee PC 900-X は、まさにその提案を具現化した端末でした。

 閑話休題。

 実は、購入するまでは、160GB の HDDを搭載した 1000H を買おうと意気込んでいたのです。ところが、ちょっとした勘違いから再考した結果、900-X の購入となりました。ですから、昨今話題の Atom プロセッサーはさほど決めてではなく、(あるに越したことはないものの)ストレージの容量を重要視したわけではないことも推察できると思います。

 直接の購入の決め手は「値段」でした。

100円で購入したのです。

 コジマ New 盛岡店で購入しましたが、コジマでは、E-Mobile 製通信アダプタとのセットを格安販売していることはご存知かと思います。購入前日までの検討で、E-Mobile のプランを「新にねん(基本使用料 1000円/月)」として計算していたのです(ネットの記事を参照しましたが、当該記事はもう消えていました)。セット販売は、にねんMax (基本使用料 2980円/月)加入が前提でした。しかも、私が拠点とする滝沢村は E-Mobile のアクセスポイントがありません。

 それでも買ったのは、先述の「強い直感」と、「今払うのは100円」という安さ、そして私の要求に適うであろう必要最低限の性能を備えていたから、というのが大きな理由です。

ASUS Eee PC 900-X

  • OS: Win XP Home SP3
  • ディスプレイ: 8.9型ワイド液晶 1024×600
  • CPU: Celeron M 超低電圧版 353 (900MHz)
  • メモリ: 1GB (最大2GB交換可)
  • SSD: 16GB (Cドライブ8GB + Dドライブ8GB)
  • バッテリー駆動時間: 最長約4.3時間
  • サイズ/重量: 225×170×20mm(最厚33.8mm) / 約0.99kg

そのうえで、導入後の問題については、以下のように割り切って折合いをつけました。

 私ごとき世代ともなりますと、"Celeron" というキーワードは長い実績もあり、却って信頼を寄せるきっかけとなっています。Atom ? 特に重要視していません。目安としては「ニコ動の弾幕」で問題がなければ大丈夫。そもそも弾幕動画は見ないもので。。。

 動画像処理に重きを置いた工人舎のSAシリーズは食指を動かされましたが、TVなら携帯でも見られますし、GPSったって歩きながらは使わないでしょうし、車の中で気を取られてもいけないでしょうし。B6サイズの Gigabite M704 の小ささは魅力的ですが、ここまで来るともうスマート・フォンで良いでしょうと。
 さらに、他の UMPC には目ぼしいバンドルソフトが無いのです。Eee PC には、WebカメラユーティリティーのECap、統合ビジネスソフトのStarSuite、そして Skypeをバンドルしているのが大きかったです。余談ですが、コジマでは、上記セット購入者にKingsoft Office を半額で販売するという特典を紹介していただきましたが、「StarSuite が入ってますから」とキッパリ断れる材料がありました。

 SSD(Solid State Drive) を採用するモデル特有の問題として「ストレージ容量の少なさ」がありますが、経験上、ストレージの容量を食う原因は、画像や音声、そして動画ファイルの保存が占めます。テキスト作成を主目的として「いつでもどこでも開けてメモが取れる」という情報の入り口として、データドライブ8GBは充分すぎる性能です。「HDDを持ち歩く」というのも、クラッシュを想定すればビビるところ。合計16GBならバックアップも手軽というものです。

関連

更新履歴

2008/11/07: 作成


Back / Playing / Top