Lotusで初の量産車となったMk6は、フォードエンジンを積むキットフォームと完成車が発売され、レースでも活躍、1953～55年の生産期間に100台を販売するヒット作として、同社の基盤となりました。SevenはそのMk6の後継として企画されました。俗称として良く用いられる"Super Seven"は、正確にはSevenの高性能版であり、1957年製造、1961年発売のコンベントリー・クライマックスエンジンを搭載したマシンを呼びます。また、フォードの1500ccエンジンを積み、サスペンション形式を変更したワンオフとして"37"があります。37は、1965年のロンドン・レーシングカー・ショーに出展、クラブマンレースで活躍しました。余談ですが、Mk7と呼ばれるモデルが存在します。これはクライアントの依頼で製作されたF2マシンを指すようです。

Sevenは1957～73年まで生産、販売された超ロングセラーとなりました。生産中止後は、ロータスのディーラであったケーターハムが、製造販売権を生産設備ごと買い取り、年を追う事に改良が重ねられ、現在も洗練されたスポーツカーとして生産が続けられています。

一方でコーリン・チャップマン没後の1983年、南アフリカのロータスディーラーによって、Lotus 7と異なる系統の「スーパー・セブン」が誕生します。このモデルは同国のエンスージアストであるJohn Birkin が中心となって製作したレプリカであり、そのロータスディーラーの発注によって誕生したものです。この時、ロータスとバーキンとの間に以下の契約が結ばれたといわれます。

• バーキンはロータスの発注によって、すべてのクラシック・セブン及びそのパーツを生産できる。
• 販売もロータスを通じ、バーキンは直接販売は出来ない。
• バーキンはロータスが規定の台数を発注できなくなった時のみ、他の販売者を探す権利を有する。

しかしながら、アパルトヘイトの激化による経済封鎖を発端として、ロータスは南アフリカから撤退し、この車はバーキン7として製造・販売されることとなりました。

走る性能に特化したLotus 7は、その構造も非常にシンプルであり、世界中で多くのクローンが生産されています。また、Ron Championが著した "Build Your Own Sports Car for as Little as ￡250." はホームメイドのバイブルとして、多くのエンスージアストの自製によるクローンを生みました。ホームメイドによるクローンは、"Locost"と総称されています。